セキュリティカードってなに??

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セキュリティカードってなに??

みなさんはマンションに入居したときや住宅を購入したときなどに、鍵と一緒に「カード」を渡されたことはありますでしょうか。
実はそのカード、鍵と同等もしくはそれ以上にとても大事なものになります!

本日はそのセキュリティカードについて説明させていただきます。

鍵と一緒に渡されたカード、なんて呼ぶの?

このカードの呼び名はメーカーによって違いますが、一般的には「セキュリティカード」と呼ばれることが多いです。
そのほかにも「ユーザーカード」「登録カード」「オーナーカード」などの名称がついています。

なぜセキュリティカードが存在しているの?

セキュリティカードは「不正な合鍵作成を防ぐ」ために存在しています。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、メーカー純正の合鍵をつくるには鍵に刻印されている「鍵番号」というものが必要になります。
鍵番号は簡単にいうと「鍵の設計図」のことです。

当然のことながら鍵というものはそれぞれ刻みの形が違いますが、その刻みの違いをデータ化し、番号として管理しているのが「鍵番号」になるのです。

つまり鍵番号が分かれば、合鍵をつくることができるのです。

本来これはメーカーが多種多様な鍵の刻みをデータとして保存し重複することがないようにするため、 また私たちにとってもメーカー品質の精巧な合鍵を頼みやすくするためにあるシステムですが、悪用を考える人間によって残念なことに犯罪に利用されてしまうことがあります。
本人が知らない内になんらかの方法で鍵番号が知られ、勝手に合鍵をつくられてしまうことがあるのです。

他人に鍵番号を知られないようにするためには、鍵番号を隠せるようなキーカバーを装着するなどの方法がありますが、やはりそれだけで完全に防ぐことは難しいと思います。

そこで考えられたのが、「セキュリティカード」です!
セキュリティカードは鍵番号が他人に知られてしまっても、セキュリティカードの情報がないと合鍵がつくれないシステムです。

セキュリティカードのシステムはおおむね2パターンです。
1つ目がセキュリティカードに記載されている「セキュリティナンバー」と鍵番号の2つの情報が照合できた場合のみ合鍵を作成するというシステム、 2つ目がそもそも鍵に鍵番号を刻印せず、セキュリティカードにのみ鍵番号を記載しているシステムです。

どちらのパターンにしても、万が一鍵番号を他人に知られてもセキュリティカードの情報がなければ、勝手に他人に合鍵をつくられてしまうということが防ぐことができるのです。

セキュリティカードは無くしてしまうと、本人も困ったことになってしまうので、財布などにはいれず、家の中で通帳などと一緒に保管しておくのが良いでしょう。

セキュリティカードの種類は?

セキュリティカードの一例を下記に記載します。
また「セキュリティカード」という呼び方をしていないメーカーもありますので、その点も注目して見てみてください。

MIWA


MIWAのセキュリティカード(緑色)

大手鍵メーカー「美和ロック株式会社」の「セキュリティカード」です。

こちらのセキュリティカードは「MIWA PR」という美和ロックを代表する鍵の鍵番号頭が『A』から始まるものにセットで付いています。


MIWA PR

MIWA PRのもので鍵番号頭が『A』で始まるものは「セキュリティ認証IDシステム」という特殊なシステムが付いている鍵になるため、 美和ロック本社に直接問い合わせることでしか合鍵を作ることができません。

セキュリティ認証IDシステムとは、オーナー(入居者もしくは管理会社)以外では合鍵を作成することができないようになっており、 第三者による不正な合鍵作成を防ぐことができるハイセキュリティなシステムです。

セキュリティ認証IDシステム付きの合鍵を作りたい場合は、鍵設置時もしくは入居時に渡される「セキュリティカード」に記載されている「セキュリティ認証ID番号」と「鍵番号」を照合し、 確認が取れればメーカーにて合鍵の作成ができるようになります。


上記で説明しているセキュリティカードは「緑色」のものですが、 美和ロックのセキュリティカードには「青色」のものもあります。


MIWAのセキュリティカード(青色)

こちらは主に「LB」という鍵にセットで付いている「物件管理者専用」のセキュリティカードになります。


MIWA LB

この青いセキュリティカードの合鍵作成は「物件管理者以外では行えない」ため、セキュリティ認証ID番号をメモなどしていた退去者による不正な合鍵作成も防ぐことができます。

ALPHA


ALPHAのセキュリティカード

こちらの「株式会社アルファ」の「セキュリティカード」は、「ALPHA FB」と「フォルストシリンダー」という鍵に付いているものです。


ALPHA FB

ALPHA FBは「フローティングボール」という特殊な機構により、ピッキングと不正な合鍵作成を防ぐことができる鍵になりますが、 さらに防犯性を高めるためにセキュリティカードを確認することができた場合のみ合鍵をメーカーにて作成することができます。

ティアキー(TIERKEY)


FUKIのセキュリティカード

ブランクキーとして有名な「株式会社フキ」のオリジナルブランドである「TIERKEY」のセキュリティカードです。


FUKI TIERKEY

フキ(FUKI)は「ブランクキー」と呼ばれる「鍵屋さんが合鍵を削るときに使う金属板」を製造・販売している大手のブランクキーメーカーなのですが、 ティアキーはそのフキが開発したオリジナルの製品で、ブランクキーの製造で培われた技術や経験が備わっています。
また不正な合鍵作成も防ぐため、鍵には鍵番号を刻印せずセキュリティカードに鍵番号の情報を記載する方式をとっています。

GOAL


GOALのセキュリティIDタグ

美和ロックに次ぐ大手鍵メーカー「株式会社ゴール」のGV(グランブイ)という鍵に付いている「セキュリティIDタグ」です。


GOAL GV

GOAL GVには「セキュリティIDタグ」というものが鍵とセットになっています。

こちらはカードタイプではなく「タブ」タイプになっており、キーホルダー感覚で鍵と一緒に持ち運ぶことができるものになります。
そのセキュリティIDタグには鍵番号とは別で「セキュリティIDが記載されており、その2つがないと合鍵作成はできません。

またGOAL GVの合鍵作成には「専用注文書」の記入が必要になり、 専用注文書には鍵番号とセキュリティID、さらに注文者の印鑑も必要になるので不正な合鍵作成を防ぐことができます。

Clavis


Clavisのユーザーカード

「株式会社シブタニ」の鍵ブランド「Clavis」の「F22・Q18」の鍵に付いている「ユーザーカード」です。


Clavis F22


Clavis Q18

Clavis F22・Q18の鍵は一般的な鍵とは見た目が異なり、スティック状の形状をしています。
この特殊な形状は、鍵穴を狭くすることで不正なピッキング解錠を防ぐことができます。

Clavis F22・Q18の鍵には鍵番号が刻印されていないため、合鍵を作るためにはユーザーカードに記載されている「製品番号」と「管理番号」が必要になります。

Clavisにはユーザーカードによく似た「マスターカード」というものもあり、 このマスターカードの合鍵を作るためにはマスターカードに刻印されている「登録番号」と「キー番号」に加え、「念書」も必要になるのでご注意ください。


Clavisのマスターカード

ロックマンジャパン


ロックマンジャパンの登録カード

「ロックマンジャパン株式会社」の「メガクロスシリンダー」に付属されている「登録カード」です。


LC メガクロスシリンダーキー

「LC メガクロスシリンダーキー」の鍵にも鍵番号は刻印されていないため、合鍵作成の際には必ず登録カードが必要になります。
登録カードの裏に鍵番号が記載されているので、合鍵を注文する際にはその番号を伝えるとともに登録カードを提示してください。

ロイヤルガーディアン(ROYAL★GUARDIAN)


ロイヤルガーディアンの鍵登録カード

「株式会社トーショウビルサービス」の製造・販売するロイヤルガーディアンの「鍵登録カード」です。


ROYAL★GUARDIAN スペアキー

ロイヤルガーディアンの鍵は世界初のデッドロック機構によりピッキングを100%防ぐことができます。
さらに合鍵作成においても防犯性を高めるため、 鍵登録カードを用いた「鍵登録システム」により本人確認ができた人にしかキーコード(鍵番号)が提示されないようになっています。

マルチロック(MUL-T-LOCK)


MUL-T-LOCKのオーナーカード

マルチロックはテロ多発地域のイスラエルで誕生した世界最高峰の防犯性を誇る鍵であり、その鍵にセットでついているのが「オーナーカード」です。


MUL-T-LOCK スペアキー

テロ多発地域で誕生した鍵なだけに、ピッキングはもちろんドリルなどによる破壊解錠にも耐えられるように頑丈な作りになっています。
さらに不正な合鍵作成を防ぐため鍵には鍵番号を刻印せず、「オーナーカード」の情報と注文者の身分証を確認できた場合にのみ合鍵作成をすることができます。

まとめ

セキュリティカードの大切さがお分かりいただけましたでしょうか。
鍵番号は非常に便利で合理性の取れたシステムになりますが、私たちの鍵の管理の仕方によっては悪用され、犯罪の被害に遭う可能性あります。

そこでメーカーが考え開発した「セキュリティカード」によるシステム。 メーカーとしてもお客様に安心・安全を確実に提供するために、日々新システムや新技術の開発・製造に挑んでいるのですね。

私たちもセキュリティカードの意味や役割を理解し、セキュリティカードを失くさないようにしっかりと管理していきましょう。

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