金庫エトセトラ

ダイヤル金庫をさぐりで開ける

ダイヤル付きの古くて大きい金庫をベテランの鍵屋さんが開けている光景をテレビとかで見たことありませんか? 視聴者の中には「やらせ」と思っている方もいるでしょうが、実際どうなのでしょう? 推測にはなりますが、開けるまでの時間など開いた瞬間の演出はテレビ用の演出もあると思いますが、金庫を開ける行為は本物だと思います。では、実際に業務用の100万変換ダイヤルなどを部分破壊せずに開けられる鍵屋さんはどのくらいいるのでしょう?そういう試験や資格もないし、そういうデータもないのでわかりませんが、かなり少ないと思います。しかし確実に「勘と技術」で開ける人はいます。

勘と技術で金庫のダイヤル開錠をおこなうことを「さぐりで開ける」と言います。さぐりで開けるには、長年の経験、技術などに加えて集中力も必要です。長時間金庫のダイヤルを回していって、かすかな反応違い(音だったり指先の感触だったり)を頼りに、正しい番号を導いていくからです。実際にさぐりで開けられる鍵屋さんはいますが、開くまでにかかる時間は読めないのが一般的です。たまたま早い段階であたりがあれば短時間で開く可能性もある反面、まったく反応が得られないと10時間とか2日がかりになることもあると言われています。


オートダイヤラーで開ける

さぐりで開ける個人技に対し、オートダイヤラーは機械でダイヤル金庫を開けるマシンです。ダイヤル部分にオートダイヤラーをセットして、あとはダイヤルの組み合わせ数すべてをオートダイヤラーが回していって開けるというものです。部分破壊などは絶対NGで、さぐりで開けられる人もいない場合などはこのオートダイヤラーを使う場合もあるといいます。ただしこちらもさぐり同様、何時間・何十時間で開くかはわかりません。機械がひたすら金庫が開くまでダイヤルを回していくので、一度セットしたら放置して待つしかありません。機械がおこなうので、さぐり開錠と違い、周囲の音などに気を使う必要がないのは楽かも知れません。ただ実際にこれを持っている鍵屋がどのくらいいるのかはわかりませんが…。


金庫のダイヤル番号変更

金庫のダイヤル番号は変えることができます。業務用金庫などで、担当者がかわったときなどに「前任者が知っているから」ということで、ダイヤル番号を変えるようにしている会社もあります。このダイヤル変換は、業務用金庫しかできないと思われていますが、家庭用金庫でもほとんどのものは変えることができます。家庭用金庫は、個人がずっと使うケースが多いため、一般的に番号を変える必要性がありません。そのため、業務用金庫のような高性能な変換ダイヤル錠が使われていません。それでもダイヤル変換は可能なので、購入店か金庫のメーカーに聞いてみてください。それでもダメなら鍵屋さんとか金庫を扱う専門店にお願いしてみましょう(ダイヤル変換の費用はかかりますが)。

シリンダー式の金庫は、ダイヤル式と違い合鍵があれば開けることができます。合鍵を紛失してしまったときは、合鍵を発注するだけです。もしもどこかに紛失して、誰かに拾われて開けられたら…?と心配な場合は、シリンダー錠ごと交換すれば合鍵も新しくなります。


金庫のダイヤル固定

ダイヤルと合鍵の両方で開けるタイプの家庭用金庫を使っている人で、ダイヤルをテープで固定している人が非常に多いです。合鍵は鍵穴に入れて回すだけで簡単に開きますし、ダイヤルは「合わせ方が面倒」な上、ダイヤル番号を忘れてしまう事があるからです。ダイヤル部分はテープで動かないように固定したままにして、通常の開け閉めは合鍵でおこなっているようです。これは、今すぐやめたほうがいいでしょう。

固定してあったダイヤルが動いてしまい、開けられなくなったというお困りをよく耳にします。また、テープは固定したまま動いていないんだけど開かなくなった、という話も聞きます。ダイヤルを固定してあっても、金庫に衝撃が加わればば目盛りが動くこともあるし、ダイヤル錠の内側がズレてしまうこともあります。なにより、ダイヤルを固定したままだと、グリス(潤滑油)が固まってしまし、いざダイヤルを回そうとしたときにスムーズに動かなくなったりします。ダイヤル番号の控えをどこかにとっておくことも大切ですが、もともと金庫のダイヤルは開けるときに回して使うものなので、固定したまま使わないというのはやめましょう。どうしても面倒なら、ダイヤル式でない金庫を使うべきです。


金庫の処分

金庫は粗大ごみとして捨てることができません。鉄やコンクリート化合物、さらに特殊合金、プラスチックなどでの素材が使われているため、自治体の回収対象外となっている場合がほとんどです。しかもその性質上、重さもけっこうあるので処分する際は本当に厄介です。

では、使わなくなった金庫を処分するにはどうればいいのでしょう?以下の4つの中からもっとも費用が抑えられ、簡単な方法を自分で選んでください。 ・金庫を買ったお店に相談して引き取ってもらう ・鍵屋や金庫専門業者に引き取ってもらう ・金庫を売却する

それぞれにメリット・デメリットがあり、費用も異なるので、一度自分で調べてみてください。問合せをする際は、金庫の種類だけでなく、だいたいの大きさや重さ、メーカーなど、わかる範囲で調べておくとスムーズです。オークションなどで売却できればラッキーですが、業者などに引き取ってもらう場合は費用がかかるケースがほとんどです。