【取材協力】小学館 NEWポストセブン

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合鍵の複製犯罪 対策にセキュリティー認証IDシステムを推奨

 

 新生活がスタートするこの季節、新居といえば、気になるのがセキュリティー問題。最近、事件も多いことから、ピッキングが怖いと思ったことはないだろうか?

元来、鍵製造業者と犯罪者はいたちごっこを繰り広げてきた歴史がある。合鍵販売業者『俺の合鍵』代表の小林裕氏の話。

「高度経済成長時代に住宅が激増しましたが、当時のギザギザの鍵は町の金物店で簡単に複製できました。このタイプの鍵は特殊な工具で解錠する『ピッキング』もたやすく、1990年代のピッキング犯罪の蔓延を生み出してしまった。

そこで数千億通りの組み合わせができるディンプルキーが登場しました。極めて精巧なもので、最近はメーカーでしか注文を受け付けておらず、作製もしていません。遠方のお客さんや多忙なかたはネット注文が便利なので、鍵番号とメーカーがわかればネットやFAXで注文可能ですが、一方で本人になりすまして鍵を複製できるという事態が生まれてしまった」

この“合鍵天国”ともいえる状況に、メーカーも手をこまねいているだけではない。 大手鍵製造メーカー「美和ロック」は、鍵番号だけでは合鍵を作製することができないよう、セキュリティー認証IDシステムを勧めている。

「鍵番号とID番号の両方を提示していただき、合致した場合のみ合鍵を作製するシステムです。万一、鍵番号を見られてもそれだけで複製されることはありません。このシステムで作製した鍵は受領記録が残る方法でお渡しします」(美和ロック株式会社総務部広報室)

他にも、ネット注文の際には鍵と運転免許の写真を送ってもらう、私書箱など届け先が不確定だったら注文を受け付けないなどの対策を進める業者も出てきた。

前出の『俺の合鍵』でも、合鍵の受け渡し方法は郵便局の「本人限定受取」を推奨しており、たとえ家族でも受け取れない仕組みを取り入れているという。

※女性セブン2017年5月4日号

 

 

 

 

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