鍵屋さんで合鍵を作るとトラブルが多い3つの鍵

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MIWA U9


MIWA U9 合鍵

MIWA U9の特徴は?

「MIWA U9」は、国内最大手の鍵メーカーである「美和ロック株式会社」を代表する鍵です。

見た目は昔からあるような普通のギザギザとした鍵なのですが、シリンダーはタンブラーが9列9枚、キーの切り込み深さが4段変化となっているため、「1億5千通り以上」の鍵違い数があり、それに対応するため複雑な作りの鍵なのです。
また耐ピッキング性能も、CP認定基準である「5分」の2倍となる「10分以上」で、防犯性にも優れています。

新規の住宅に取り付けられることは少なくなってきましたが、現在でも日本のシリンダーのシェア率No.1の鍵です。
オフィスの玄関ドアは、ほとんどがこのMIWA U9になります。
MIWA U9は他のシリンダーと比べて、リーズナブルなのも人気の理由でしょう。

MIWA U9はなぜトラブルが多いの?

MIWA U9は防犯性に優れたシリンダー(鍵穴)のための鍵なので、通常のキーマシン(鍵を削るための機械)では複製が難しいくらい複雑な形状をしています。
その複雑さはなんと「U9専用のキーマシン」が発売されるほどです。

0.05mmのズレで鍵穴に「ささりづらい・回りづらい」などのトラブルが発生します。
最悪の場合、鍵穴にささったまま「抜けない」なんてことも有り得ます。

MIWA KABA JN


MIWA KABA JN 合鍵

MIWA KABA JNの特徴は?

「MIWA KABA JN」は、世界トップクラスの鍵メーカーである「KABA社(ドルマカバジャパン)」の「JN」という鍵を、国内最大手の鍵メーカー「美和ロック株式会社」が製造・販売しているOEM製品です。

鍵違い数は驚きの「172億通り」もあり、タンブラーは全てステンレス製であるため耐久性も抜群です。 精度の高い斜めのピンを採用しているため、ピッキングに対する耐久性(10分以上)も優秀です。

MIWA KABA JNはなぜトラブルが多いの?

「MIWA KABA JN」は斜め45度からピンが入っているため、カッターで削る時も、斜め45度にしてカットしなければならないのが厄介な点です。

鍵屋さんやホームセンターに持ち込むと、1番嫌がられる鍵であることは間違いありません。
できないことはないけれど、相当頑張るか、何本も削り間違い覚悟で臨まなければいけません。
熟練の職人さんでも、1発で正確に削るのは難しく、2~3本間違うのは覚悟してかからなければいけない厄介者です。
3本位で作れる鍵屋さんは本当に腕の良い職人さんと言えるでしょう。

KABA STAR


KABA STAR 合鍵

KABA STARの特徴は?

「KABA STAR(スター)」は、世界トップクラスの鍵メーカー「KABA社(ドルマカバジャパン)」が、1995年に「鍵登録システム」の導入と共に交換用ディンプルシリンダーとして発売した製品です。

「鍵登録システム」とは、鍵所有者(オーナー)を登録することにより、鍵所有者以外の人物による合鍵作成を防ぐものになります。
「KABA STAR」は上記の「鍵登録システム」により、メーカー以外での合鍵作成が出来ませんでしたが、2010年12月10日に「KABA STAR」の特許が切れたことにより、店舗でも合鍵作成が可能になりました。
「KABA STAR」に鍵の見た目が似ているものとして、 「KABA STAR PLUS(スタープラス)」「KABA STAR NEO(スターネオ)」「KABA ORION(オリオン)」「KABA ELOSTAR(エロスター)」「KABA MIRA (ミラスター)」「KABA LEGIC(レジックスター)」 などが存在しますが、これらの鍵はまだ特許が切れていないため、メーカー以外での合鍵作成は出来ません。
※技術的に可能だとしても、法律違反となります。

KABA STARはなぜトラブルが多いの?

「KABA STAR」は「MIWA KABA JN」と同じように、シリンダーに斜めからピンが入っているため、正確に削りにくい鍵の為、0.017mmのズレによってトラブルが発生しやすい鍵です。

さらに2010年12月に特許が切れるまで、鍵の情報が店舗に存在しなかった鍵なので、知識不足による面でも合鍵作成を困難にしています。
またキーマシン(鍵を削る機械)のセッティングが的確にされていない状態で無理に機械を動かすと、お客さんの純正の鍵を破壊する可能性もあります。
これらの理由から「KABA STAR」の合鍵は、特許が切れた現在でも合鍵作成を断る店舗が非常に多いです。
さらに「KABA STAR」には、「KABA STAR NEO」など見た目がそっくりな上、特許保持のため合鍵作成が禁止されている鍵と勘違いされることも多いことから、合鍵作成を断られることもあります。

最後に

「鍵屋さんで合鍵を作るとトラブルの多い3つの鍵」として、上記の鍵やメーカーを紹介させていただきましたが、誤解しないでいただきたい点があります。
「合鍵が作りにくい」ということは、それだけ「防犯性に優れている」ということです。
「合鍵作成が難しい鍵で不便だから」といって、安易に合鍵作成のしやすい鍵に鍵交換することはお勧めしません。
安易な鍵交換は防犯性を下げることになります。
これらの鍵は店舗で合鍵作成するのではなく、きちんとメーカーに合鍵作成依頼(取り寄せ)をすれば、純正の鍵と全く同じクオリティの合鍵が手に入ります。
メーカーに合鍵作成依頼をする際には、インターネットで手配することも出来ます。

合鍵販売サイトの「俺の合鍵」も、ネットで合鍵の注文ができるネットショップになります。
上記のメーカー以外にもたくさんの商品を取り扱っていますので、一度HP覗いてみてください。

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